私の出会った人々

「一歩踏み出す勇気」

 大学の先輩である宮崎駿さんの「千と千尋の神隠し」。最初は臆病だった主人公の千尋が不思議な体験を通して成長していく物語は、「もっと自分に自信を持ちたい」という方にぜひお勧めの作品である。

    脳梗塞の後遺症改善のためにリハビリ入院をしていた京都協立病院では、医療従事者の皆さんから一歩踏み出す勇気をいただいた。  

 歩行器でトイレに行こうとして転倒して落ち込んでる私に「進もうとしたから転んだんですよ。ドンマイ!」と笑顔をくれた女性看護師さん。

 摂食訓練のため自分で食道にチューブを挿入しての三食が辛くてやめたいと言う私に「やめたくなるのは、闘ってる証ですよ。」と励ましてくれた女性言語聴覚士さん。

 退院間際、リハビリに出かけた病院近くの高津駅で杖を支えに満開の桜を見上げ感無量の私に「苦しんだ分、幸せがありますよ。」と背中を押してくれた理学療法士さん。

 入院後、初めて自分の口から昼ごはんを食べた時、手作りの甘い芋きんとんを食べさせてくれた管理職栄養士さん。 

 「たくさんの勇気をほんとうにありがとうございました。」